今回の記事の背景
株式会社カミナシで VPoE を務めている pospome です。 (´・ω・`)
以前 "EMにはチームを強くして欲しい" という記事を書いたところ、それなりに反響をいただきました。
https://www.pospome.work/entry/2026/04/04/134713
「じゃあ具体的にどうやってチームを強くするの?」という部分が気になった方もいるんじゃないかと思うので、今回はチームを強くするプロセスについて書いていきます。
先に結論を言ってしまうと、単にEMが一人孤独に頑張って「チーム強くする」という話ではなく、むしろ "EMをマネージメントする人" こそ重要という話です。
- 今回の記事の背景
- 「強いチーム作ってね」と言うだけでは強いチームはつくられない
- 具体的にどうすればいいのか
- 強いチームほど注意深く見ること
- 人の成長は常に気にかけた方がいい
- EMが一人で悩む必要はない
- まとめ
- 宣伝
「強いチーム作ってね」と言うだけでは強いチームはつくられない
まず前提として、EMは忙しいです。ピープルマネジメント、プロジェクトマネジメント、採用、1on1、チーム間の調整...とやることが山のようにあるので、そんな中で「チームを強くすること」にマインドシェアを割くのはなかなか難しいんですよね。
さらに言うと、そもそも強いチームを作るスキルセットをEMが持っていない可能性もあります。EMになる経緯は人それぞれですし、「チームを強くする」という抽象度の高いテーマに対して、明確な方法論を持っているEMばかりではないわけです。
じゃあどうすればいいのかというと、実はEMをマネージメントする側が重要だったりします。EMをマネージメントする側が継続的にコミュニケーションを取り、伴走しながら強いチームを目指していく必要があるんですね。
典型的なアンチパターンはEMに「強いチーム作ってね」と言うだけのマネージメントです。それで強いチームが作れるなら誰も苦労しません。EMが一人で悩んでいる時点で、正直なところ詰みです。
具体的にどうすればいいのか
ここからは具体的にどうすればいいかを書いていきます。EMの方にもEMをマネージメントする立場の方にも、それぞれの目線で読んでもらえればと思いますが、文章の都合上 "EMをマネージメントする立場" の視点で書きます。
チームの状態を観察する
まずはチームの状態を確認するところからです。
良いチームなのか、悪いチームなのか。強くなっているのか、変わらないのか、それとも悪くなっているのか。チームメンバーは誰で、何ができて、どのくらい優秀なのか。どういった業務をしているのか。こういったチームの情報を整理するところから始めます。
この時点で自分なりに「チームのボトルネックはここなんじゃないか」「こうすれば解消できるんじゃないか」という仮説を持てると、そのあとの作業がだいぶ楽になります(ボトルネックを特定できず先に進めないということがなくなるので)。
ちなみに、強いチームだからといってボトルネックが存在しないということはありません。ボトルネックというのは1つ解消すると、また別のものが生まれるものです。常により上のレベルを目指すためにも、一見問題無いチームこそ、いかにボトルネックを見つけるかが重要になってきます。
EMのスキルセットを確認する
次に、EMのスキルセットを確認します。EMによってできることとできないことがありますよね。これは当然のことです。
EMのスキルセットを確認し、どのような動きができそうか、逆にできなさそうなのかを想定しておきます。ここで得た情報をチームの情報と掛け合わせることで、ボトルネックやその解消方法についての仮説の解像度をさらに上げることができます。この解像度が高いと、そのあとの作業が楽になりますね。
EMとコミュニケーションを取る
チームの状態とEMのスキルセットをある程度把握できたら、EMとコミュニケーションを取ります。ここでEMに対して、チームを強くする意義と、それをやって欲しいということを伝えます。
ただし、EMが忙しくて精神的に余裕がなかったりする場合、無理にやらせるのはNGです。チームを強くするにはEM自身の意思が必要になります。ここでEM側に強いチームを作る意思がないと詰んでしまうので、EMの状態を見ながら進めることが大事です。
EMと認識/方針をすり合わせる
EMと会話しながら、チームのボトルネックとその解消方法についてすり合わせていきます。理想的にはEM自身に考えてもらうのが良いですね。
ただ、EMに考えてもらうだけでなく、EMをマネージメントする側もちゃんと考えることが大事です。EMが考えを持っていなければ、ヒントを与えたり、自身の仮説を共有して前に進めましょう。ここで上手く導くことができなければ詰みです。つまり、チームを強くするには、EMをマネージメントする側のスキルも必須なわけですね。
一方で、EMがすでにボトルネックを認識していて、解消しようとしているケースもあります。その場合は、それが的外れでなければ尊重した方が良いです。自分の仮説を共有するのは全然ありですが、あくまで共有に留めておくのが良いんじゃないかなと思います。チームがすでに良くなっている状態であれば、そのまま見守りましょう。
ちなみにカミナシで僕が直接マネージメントしているEMは、それぞれの強みを活かす形でチームを強くしてくれているので、とても助かっています。みんなありがとー(´・ω・`)。
EMによってボトルネックの認識と解消方法がぜんぜん違うというのは、なんか面白いですね(受け持つチームが異なるので当たり前といえば、当たり前なのですが)。
ちなみに、EMのスキルセットを参考にすると、チームのボトルネックになるのは大体以下のどれかだったりします。
- プロジェクトマネジメント
- プロダクトマネジメント
- テクノロジーマネジメント
- ピープルマネジメント
EMと継続的にコミュニケーションを取り、状態を確認する
方針をすり合わせたあとも、EMの活動状況は定期的に確認しましょう。目標に含めておくと評価にも活用できるので良いですね。
「やっておいてね」だけだと自然消滅する可能性があるので、継続的に会話することが大事です。
強いチームほど注意深く見ること
強いチームは分かりやすい課題が表面化しないので、一見問題なく見えてしまいます。しかし、前述した通り、ボトルネックというのは常に存在し続けるものです。一見問題なさそうに見えても、ちゃんとボトルネックを特定しましょう。当然ながら、強いチームであるほどボトルネックの特定と解決の難易度は高くなります。
一見問題ないチームを作り上げてからが、EMとEMをマネージメントする側の腕の見せ所なんじゃないかなと思います。
人の成長は常に気にかけた方がいい
業務は人がやるものなので、人の能力は高いに越したことはありません。というか、高くすべきです。
ただ、能力というのはすぐには上がりません。年単位で考える必要があります。人の成長というのは効果が高い一方で、時間がかかるものです。だからこそ、早いうちから継続して取り組まなければいけません。
ここが最重要と言っても過言ではないので、チームのボトルネックとして常にトラッキングすることをおすすめします(pospomeは月に一度EMと "エンジニアの育成方針ミーティング" をやったり、エンジニアと直接会話したりしています)。
EMが一人で悩む必要はない
最後に自分が改めて伝えたいのは、EMが1人で悩む必要はないということです。上司はそれをサポートすべきですし、必要に応じて隣のチームのEMに相談すれば良いのです。みんなで良い組織を作れるように協力していきましょう。
まとめ
前回の記事の内容を読むと「EMが1人で頑張るの辛いなー」って思うかもしれないですが、そんなこと全然ないです。 自分はVPoEという立場ということもあり、むしろEMをマネージメントする人こそ頑張るべきだと思います。 頑張っていきましょう。
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