"緊急じゃないけど、重要なこと" に取り組めるか

単なる感想です。

背景

最近EMに「"緊急じゃないけど、重要なこと" に取り組めるかどうかが重要です」みたいな話をしたので、ブログに書いておこうと思う。

緊急なことに振り回されていると組織の成長が頭打ちになる

自分が "今やらなければいけないこと(緊急なこと)" はどのくらいあるだろう?

これは立場によって変わると思う。 ICであれば、日々の開発業務や運用業務が支配的になるので、"緊急なこと" が多くなる。 一方でCTO, VPoEはそういった業務にはタッチしないので、どちらかというと "重要なこと" に取り組み、組織をより成長させるための何かに時間を割くべきである(CTO, VPoEの役割は会社のフェーズによって変わるので、必ずしもそうとは限らないけど)。

EMはICのように開発アイテムを持たないので、 日々降ってくる課題に対応しつつも、 中期的にチームや人をどのように成長させるか(伸ばしていくか)を考えなければいけない。 つまり、CTO, VPoEほどではないが "重要なこと" に時間を割かなければいけない。

補足:
世の中には "プレイングマネージャー" という働き方もあるが、
プレイングマネージャーは開発アイテムを持つので、
緊急なことを扱う割合が大きくなる。

チームの立ち上げフェーズのように
「先々のことを考える余裕がなく、今を生きるぜ!」
という状況でなければ避けた方がいい。
もしくは、重要なことを考える他の人を用意した方がいい。

仮に1週間を通して、定例ミーティングに参加し、日々必要となる業務に時間を割いているだけの場合、それは重要なことに時間を割けていない可能性が高い。 個人的には1,2時間ぼーっとチームや人について「この先どーしていこーかな・・・」と考える時間があるくらいがちょうどいいと思っている。

どのように時間を作るか?

「じゃあ重要なことに取り組む時間を確保しましょう」という話になるが、 現実的にできるかどうかは別である。 パッと思い浮かぶ打ち手を以下に書いてみる。

  • 自分が不参加でもいいミーティングに参加しない。
  • 1on1の頻度を下げる。
  • 自分がやっている作業を他の人に任せる。

書いてみたものの「これができれば苦労しないよ」というものばかりではないだろうか? 簡単に時間を確保できるなら苦労しないのだ。

では、どうすればいいかというと・・・自分としては "トレードオフを受け入れる" だと思っている。

例えば "1on1の頻度を下げる" を例にすると、単に「これ以上頻度を下げることはできない」と短絡的に考えるのではなく、 頻度を下げていい人とダメな人がいたり、 1ヶ月間だけ頻度を下げてみたり、 リスクの程度を調整し、トレードオフを受け入れて時間を確保する動きをすることになると思う。

取り組むべき "重要なこと" の程度に合わせて、トレードオフを受けいれて投資する・・・という考え方が必要であり、 リスクがない形で実現するのは難しいと思っている。 実際にやってみると大してリスクなかったりするので、そういった知見を得るためにも "とりあえずやってみて、ダメだったら考え直す" でいいと思う。

ちなみに組織が上手く機能していない場合、EMはそれ関連のトラブルシューティングに追われて、重要なことに取り組む時間を確保することができない。 しかし、組織が上手く機能していない状況というのは、結構やばいと思うので、この場合は "緊急なこと(チームを上手く機能させること)" にフルコミットでいいと思う。 足元がしっかりしていないのに、未来のことを考えてもしょーがないのだ(未来が来ないかもしれないから)。

まとめ

自分は VPoE なので、工数の使い方として "重要なこと" に取り組むべきだと思っている。 しかし、EMもICも程度に違いはあれど、自身の目線から見て "重要なこと" に取り組めると、より良い組織になると思う(ちなみにICの場合は、技術的負債などの将来的なリスクをどう扱うかを考えるのは、"重要なこと" に該当する)。

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